先日NounsDAOについての記事を書きましたが、数日前にこちらのDAOで面白い投票案がフォーラムに上げられており、その結果に注目が集まっていました。
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どんな案かざっくり解説すると、以下のようなものでした。
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NounsとArpeggi Studioという、構成可用性(以下コンポーザビリティ)の高いNFT同士を組み合わせた音楽NFTをつくりたいから、NounsDAOのトレジャリーから45ETH提供してくれませんか?
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もしこの案が可決され、プロジェクトが実現するのであれば、
- NFTのコンポーザビリティを高めること
- それらを採用した新たなNFTプロジェクトをリリースすること
などに対する経済的なインセンティブが大きくはたらき、さまざまなコンポーザビリティの高いNFT同士がコラボし合う、とても面白そうな未来がやってくるのではないかと、個人的にワクワクしていました。
しかし残念ながら、この案はDAOの投票により否決されました。
NounsDAO投票で、ArpeggiとNounsのコラボレーションの提案があったのですが、投票で否決されちゃいました。
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) December 7, 2021
Nounsの特性を音楽と紐づけて、Nouns保有者それぞれに一意な音楽NFTを生成するというコンポーザビリティの塊みたいなプロジェクトだけに、個人的には残念な結果に😭https://t.co/GTjGmuaFHl pic.twitter.com/RcokP05Bqu
そして、筆者が以上のことをツイートしたところ、フォロワーさんからフルオンチェーンNFTから音楽NFTを作っているプロジェクト「Audioglyphs」というものがあると教えていただきました。
フルオンチェーンNFTから音楽NFTを作っているプロジェクトがあります!それほど人気はありませんが。@audioglyphshttps://t.co/ktXCbof4ov
— zamza⚡ (@zamza_eth) December 7, 2021
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なんだこれは!とても面白そうなNFTだぞ!
ということで、今回は以下を題材としてコンポーザビリティの高いNFT事例について解説していきたいと思います。
- フルオンチェーンNFT「Pixelglyphs」
- Pixelglyphsから派生した音楽NFTプロジェクト「Audioglyphs」
- Audioglyphsから派生したNFTプロジェクト「Synthopia」
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でははじめに、この記事の構成について説明します。
まずは、Pixelglyphsの概要や細かい仕組み部分などについて詳しく解説していき、本NFTがコンポーザビリティの塊であることを理解していただけるよう努めます。
次に、STEP1のPixelglyphsのデータを利用した音楽NFTプロジェクトAudioglyphsについて、概要や派生プロジェクトたる所以、そして将来的なプランまで幅広く解説してまいります。
さらに、STEP2のAudioglyphsから派生したNFTプロジェクトSynthopiaについて、概要や有用性(以下ユーティリティ)を解説し、最後にコンポーザビリティの高さが『地続きなNFT』を生み出していくことについて理解していただけるよう努めます。
最後に、STEP1のPixelglyphsに話を戻して、現時点で運営がリリースしているさまざまなNFTプロジェクトについて、事例と面白いポイントについて紹介してまいります。
本記事が、PixelglyphsやAudioglyphs、Synthopia、ひいてはコンポーザビリティの高いNFT事例について理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的または投資上のアドバイスとして解釈されることを意図したものではなく、また解釈されるべきではありません。ゆえに、特定のFT/NFTの購入を推奨するものではございませんので、あくまで勉強の一環としてご活用ください。
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Pixelglyphsとは?
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まず、Pixelglyphsとは、セルオートマトン(Cellular Automaton)を使用することで生成された、10,000個のオンチェーンNFTです。
セルオートマトンを使用したオンチェーンgenerativeNFTは、Pixelglyphsが最初の事例となっています。
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セルオートマトン(Cellular Automaton, CA)とは、空間に格子状に敷き詰められた多数のセルが、近隣のセルと相互作用をする中で自らの状態を時間的に変化させていく「自動機械(オートマトン)」です。各セルの状態が離散的な値(「0」「1」「2」など)を取る点、各セルは周囲一定範囲内(近傍)のセルと局所的な相互作用を行う点、次期のセルの状態は自身と近傍のセルの今期の状態から決定論的に決められる点などが特徴です。
出典:セルオートマトンモデル
CC0(パブリックドメイン)プロジェクト
10月半ばに、Pixelglyph保有者によるsnapshotでの投票があったのですが、「オリジナルのPixelglyphs、Lil’Glyphs、および今後のゲームCC0ライセンスを提供する」という案が賛成100%で可決されたため、現在はパブリックドメインのNFTプロジェクトとなっています。
mintの仕様
Pixelglyphをmintする際、セルオートマトンアルゴリズムはEthereumスマートコントラクト内で実行されるため、取引が完了するまでPixelglyphsがどのような形になるかは誰にも分からないような仕様となっています。
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実際にmintしてみるまでアートワークがどうなるか分からないという点では、日本発generativeNFTプロジェクト「Generativemasks」と同じように、『私がmintしたNFTが〇〇に見える』とSNSでシェアして盛り上がるという楽しみ方をされているユーザーが多かった印象です。
Looks like an elephant. @PixelGlyphs pic.twitter.com/rSgsqPyqI4
— Mike 🍌 (@mike_mozzy) July 25, 2021
🤣🤣🤣 pic.twitter.com/etn5CGZSVu
— chungster.eth (@r_chungster) July 25, 2021
オンチェーンでのデータ保持
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Pixelglyphを構成する
- ピクセルマトリクス
- ランダムに生成された色
の2つは、Ethereumブロックチェーン上のイベントデータとして保存されます。
このデータは、いつでもブロックチェーンから取り出して、ブラウザ上で動作するJavaScript関数を使うことで、Pixelglyphのイメージを再現するために使用することができます。
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パブリックセール開始から完売までの様子
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2021年7月19日におこなわれたパブリックセールでは、1体あたり0.009ETHでmint開始となり、既に10,000個すべてのPixelglyphがmint済みとなっています。
パブリックセール開始からどのくらいの速度で完売したのか、公式Twitterのログから辿ってみると、以下のように開始から終了まで1週間もかかっていなかったことが判明しました。
- 7月19日:mint開始
- 7月20日:mint数およそ150個
- 7月23日:mint数およそ500個→およそ1000個
- 7月24日:mint数およそ1337個
- 7月25日午前:mint数およそ2000個
- 7月25日午後:mint数10000個
- (7月26日:OpenSeaのチェックマークがつく)
PXG.ethドメインについて
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ここまでの説明でPixelglyphが、Ethereumが存在する限り生き続ける、愛らしく可愛い小さなglyphであることはお分かりいただけたでしょう。
しかし、このPixelglyphというNFTプロジェクトには、他にも特筆すべき面白いポイントが存在します。
まず、Pixelglyphを保有すると、「○○.pxg.eth」というENSのサブドメイン(以下PXG.ethドメイン)をclaimすることができます。
つまり、このPXG.ethドメインを利用して、.ensドメインのようにアバターに対して直接資金を送れるようになるのです。
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PXG.ethドメインの仕様
各Pixelglyphから1回のみ、PXG.ethドメインをclaimできる仕様となっています。
そのため、二次流通市場で購入した場合、前任者が既にclaim済みだった場合にはclaimできないことには注意が必要です。
ただ、こちらはOpenSeaのプロパティ欄から確認できるようになっていました。
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PXG.ethドメインのユーティリティ
PXG.ethドメインを利用することで、独自のNFTギャラリーへのアクセスが可能になることもポイントです。
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このギャラリーを利用することで、連携したEthereumアドレスが保有するお気に入りのNFTを、PXG.ethのプロフィールのトップに表示することができるようになるのです。
さらにそれだけでなく、PXG.ethのプロフィールページに
- ソーシャルメディア上のプロフィール
- さまざまなNFTプラットフォーム上のコレクション
などへのリンクを掲載することも可能になります。
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臨機応変な対応ができる運営
ユーザーの声を反映して軌道修正できる優秀な運営であることも、ポイントが高いです。
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運営さん曰く、もともと「Pixelglyphs」の構築に着手した当初は「分散型アバターの仕組み」をつくりたいと考えており、このプロジェクトをそのきっかけにしたいと考えていたそうです。
そのため当初は、Pixelglyphのスマートコントラクト内に「分散型アバターの仕組み」を構築する予定でした。
しかし、コミュニティと話し合った結果、人間が読めるEthereumアドレスのために既に広くサポートされているオープンソースプロトコルであるENSを拡張するのが最適だと判断し、方針転換したそうです。
これによりPXG.ethドメインは、多くのWeb3ウォレットやプラットフォーム、分散型Webサイトと互換性のある人間が読めるアドレスなど、ENS名の特徴をすべて受け継いでいるのです。
Pixelglyphsから派生した音楽NFT「Audioglyphs」
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Pixelglyphsは、先述のとおり全ての情報や処理がEthereumブロックチェーン上に保持されている、いわゆる「フルオンチェーンNFT」という類のNFTです。
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フルオンチェーンであるがゆえにコンポーザビリティが高く、加えてCC0ライセンスになったことからも、派生NFTプロジェクトが比較的つくりやすいとされています。
ということでここからは、そんなCC0かつフルオンチェーンNFTであるPixelglyphsから派生した、音楽NFT「Audioglyphs」について紹介していきたいと思います。
Audioglyphsとは
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Audioglyphsは、Ethereumチェーン上で保持されているPixelglyphsのデータからランダムに生成された、10,000個の無限オーディオNFTです。
「無限オーディオ」というワードは、原則同じメロディーが繰り返すことなく、永遠に流れ続けるオーディオという意味で使われています。
Audiogyphs. Now Live.
— audioglyphs (@audioglyphs) August 17, 2021
Mint Now ➡️ https://t.co/iBtpjyYh21
10,000 randomly generated, infinite audio NFTs derived from on-chain @Pixelglyphs data.
Each Audioglyph synthesizes a unique, infinite stream of music directly in your browser at lossless quality. pic.twitter.com/JvYYBDm4Bx
Pixelglyphの派生プロジェクトたる所以
Audioglyphsは、Pixelglyphからどんな影響を受けているのか、そしてどのような点から派生したプロジェクトであるといえるのかについて解説していきます。
その1. シードとピクセルマトリクスの関係性
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まず、Audioglyphのシードは、対応するPixelglyphのピクセルマトリクスを用いて作成されています。
Audioglyphの要素(音楽・名前・ビジュアル)を生成するシードは、以下のような順序に従ってつくられています。
- Ethereumチェーン上のPixelglyphのピクセルマトリックスを2進数に変換し、それを整数に変換
- mintされたAudioglyphのトランザクションハッシュを2進数に変換し、それを整数に変換
- 1と2を乗算し、それを9007199254740991で割った余りが最終的なAudioglyphのシードとなる
(binary number -> Pixelglyph int) * (binary number -> Audioglyph int) % 9007199254740991
この最終的なAudioglyphのシードが、シグナル処理グラフのノードにパラメータを設定するために使用される、疑似乱数ジェネレーターとなります。
その2. テーマ
もう一点、Pixelglyphsはテーマ的にもAudioglyphsに対して影響を与えています。
Audioglyphsでは、Pixelglyphsを『Lo-Fiなキャラクター』に見立てて、そのサウンドトラックを作っているそうです。
Lo-Fi(Low-Fidelity、Lo-Fi music)とは、音楽のレコーディングの際の録音状態、録音技巧の一つで、極端に高音質なものではない録音環境を志向する価値観。転じて、そうした要素を持った音楽自体を表す言葉。
出典:Wikipedia
将来的な計画
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Audioglyphsにはいくつか野心的な計画がありますが、ここでは将来的にキーとなりそうな箇所に特化して、3つ紹介していきたいと思います。
オープンソース化
Audioglyphsは、オーディオ処理を管理し、ウェブに埋め込むためのコア技術をオープンソース化することを計画しています。
現時点では、冒頭で述べたオンチェーン音楽NFTプロジェクト「Arpeggi Studio」とは異なり、音楽を生成・視聴するためのサポートライブラリはサーバーを介して管理されています。
DAWの公開
2021年12月11日時点で、ジェネレイティブ・ミュージックのためのDAWを既に構築しており、アーティストがgenerativeミュージックを制作・公開するためのツールを開発しています。
デジタル・オーディオ・ワークステーション(Digital Audio Workstation、略称DAW)は、デジタルで音声の録音、編集、ミキシング、編曲など一連の作業が出来るように構成された一体型のシステムを指す。
Wikipedia
これにより、ミュージシャンはソフトウェア・エンジニアでなくても、generativeミュージックを作ることができるようになります。
DAO/ガバナンストークン
さらに、DAOの発足と、DAOガバナンスとプラットフォームキュレーションのためのガバナンストークンの発行も発表しており、既にアロケーションまで公表されています。
We will create a token for DAO governance and platform curation:
◆150,000,000 Total Supply
・20% Audioglyph holders
・15% DAO treasury
・10% Upcoming Collab drop
・20% Team
・25% Reserves
出典:Twitter
こちらのDAOのミッションは、以下のように提言されています。
- generativeミュージックがレコード音楽の発展と同様に社会に影響を与えるようにすること
- そして文化を皆で共有しながら、アーティストに報酬を支払う音楽の新しいビジネス/流通モデルを創造すること
彼らは、DAO/ガバナンストークンを通して、generativeミュージックのNFTをリリースするためのAudioglyphsプラットフォームの構築に取り組んでいます。
このプラットフォームには、チームとコミュニティの両方のキュレーションによるリリースが含まれ、コミュニティのリリースはより頻繁に行われる予定です。
コミュニティのリリースはDAOによって管理され、先述の通りDAOはDAWへの早期アクセスを許可する権限を持ち、プラットフォーム上でリリースを行い、その収益の一部はDAOのトレジャリーが受け取ることになります。
Audioglyphsから派生したNFTプロジェクト「Synthopia」
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Pixelglyphから派生したAudioglyphsですが、さらに「Synthopia」というNFTプロジェクトが派生しています。
Synthopiaの概要
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Synthopiaは、未来の音楽を象徴するNFTとして、以下三者のコラボレーションによってつくられました。
Synthopiaは、AudioglyphのDAWを使用して構築されたもので、ブラウザで直接音楽を合成するgenerative音楽を作成するためのツールです。
- ランダム化スクリプト
- ベースグラフの描写
の2点が、現時点ではAudioglyphsのオープンソース・コアである『Helicon』により、再生可能な形式で保持されています。
『Helicon』とは、Audioglyphsから抽出したオープンソースのjavascriptライブラリで、それ自体が音楽を作るためのツールであると同時に、チェーンに付けたり、様々なウェブサイトに埋め込んだりすることができるジェネレイティブ・オーディオのファイルフォーマットを作ることを目的としたものです。
出典:Discord
次期リリース予定のAudioglyphsプラットフォームの作業の一環として、将来的にはHeliconライブラリとその拡張機能をEthereumチェーン上に配置し、『オンチェーン音楽NFT』とすることを計画しています。
ちなみにSynthopiaでは、ドラム、ベース、リバーブのIR(インパルスレスポンス)にもオーディオサンプルを使用していますが、これらのデータはIPFSに格納されています。
インパルス・レスポンスとは、機材、音響環境、再生システムそれぞれが持つ音の特性を記録したオーディオファイルです。当初IRは、リバーブのプロセッサー内で独特の音響空間を再現するために使われました。
出典:IRって一体何?
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2021年12月11日時点では、SynthopiaのNFTはアートワークが非公開となっていますが、こちらはNFTのmint期間が終了すると公開されます。
Synthopiaのユーティリティ
Audioglyph DAOのガバナンストークンのclaim権
まず、Synthopiaホルダーは、Audioglyph DAOのトークンをclaimすることができる予定ですが、具体的な数値は現時点では未発表です。
これによって、プラットフォームのキュレーションに参加することができるようになると期待されています。
Gramatikのライブへの招待権
Synthopiaホルダーは、発足メンバーの一人であるGramatik氏が今後出演する全てのライブに、無料で参加できます。
ゲストパスの入手方法については、ツアーが再開される時にGramatik氏のDiscordでお知らせがあるそうです。
さまざまな権利の保有
さらに、Synthopiaホルダーは、自分のトークンによって生成された音楽のさまざまな権利を与えられ、編集やリミックスのためにステムを利用することができます。
権利関係についての具体的な規約については、以下をご参考ください。
Synthopiaトークンホルダーは、そのユニークなバージョンの完全な商業権を持っています。
リミックスしてリリースしたり、公の場で演奏したり、ビデオなどの他のコンテンツで使用することができます。
Synthopia.ioには、フルクオリティのオーディオファイルをレンダリングする機能や、個々のトラックをステムとしてレンダリングする機能があり、編集やリミックスが簡単にできます。
ホルダーは独占権を持たないため、synthopia.ioからバージョンを削除したり、OpenSeaのようなNFTマーケットプレイスに表示されるのを止めることはできません。
バージョンを商業的に使用する場合は、トークンを販売してはいけません。
トークンを売却した場合、権利が移譲され、使用を継続するためには新しい保有者から許可を得る必要があるでしょう。
すべての購入者は、それぞれの著作権の主張に責任を負います。
出典:What music rights do Synthopia token holders have?
コンポーザビリティの高さが地続きなNFTを生み出す
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ここまでご覧いただいたように、PixelglyphsというフルオンチェーンNFTからAudioglyphが派生し、そしてそこからさらにSynthopiaが派生してつくられています。
この現象は、多くのデータがチェーン上で保持され、かつpublicに公開されているコンポーザビリティの高さゆえに成せる技であり、『地続きなNFT』事例として今後もさまざまな新しい派生プロジェクトが生み出されていくと考えられます。
地続きなNFTの元となるNFT事例としては、他にもLootやThe n projectのようなものが挙げられます。
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Pixelglyphs運営チームがリリースした他のNFTも紹介
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Pixelglyphsから派生したAudioglyph以外のNFTプロジェクトについて、いくつかリサーチしたので簡潔に紹介いたします。
Star Ships
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Star Shipsは、2種類の遊び方を兼ね備えた、Polygonチェーン上で発行された船舶のNFT。
Star Shipsは既にPixelglyphのホルダーにエアドロップ済みのため、現在はOpenSeaなど二次売買で手に入れることができます。
遊び方1. OpenSeaなどのブラウザで遊べるインタラクティブNFT(非P2E)
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本NFTは、ブラウザ上でプレイできる3Dのインタラクティブなゲームとして遊ぶことが可能です。
NFTの中にゲーム情報が埋め込まれていて、OpenSeaのサイトから実際にゲームがプレイできます。
こちらは一般的には「インタラクティブNFT」などと呼ばれるジャンルに分類されて、名前の通り双方向性を備えています。
遊び方2. Polygonチェーン上のPlay-to-Earnゲーム(P2E)
本NFTは、Polygon上のP2Eゲーム(P2Eと非P2Eの2つのゲーム)の採掘リグとしても機能します。
$EL69(Element69)というERC20トークンを採掘するためにゲーム内で使用することで、Play-to-EarnゲームのためのNFTを実現する試みです。
こちらのPlay-to-Earnゲームは2021年12月11日時点では未リリースですが、近いうちにPolygonチェーン上にでリリース予定となっています。
🚨🚨ANNOUNCEMENT🚨🚨
— Pixelglyphs (@PixelGlyphs) November 29, 2021
Pixelglyph Play to Earn on Polygon!!
Planet Mint Passes Available Now!
Get one now on ETH:https://t.co/qn1KZuUs1G
TLDR: Get a planet, ship airdrop to Pixelglyph holders, mine $EL69 token from planets.
Read the litepaperhttps://t.co/Uk3tn77WxK pic.twitter.com/lR3HA4RbLe
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Lil Glyphs
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Lil’ Glyphsは、フルオンチェーンNFTであり、小さなPixelglyphsです。
Pixelglyphのデータが、Ethereumチェーン上に保存されているイベントデータやスクリプトを使って画像を再現することができることは先述の通りですが、Lil’GlyphsはPixelglyphデータをトークンIDの形式でチェーン上に配置しています。
厳密には、Lil’Glyphsではスマートコントラクト内で直接、動的な画像とメタデータの作成を可能にするという、異なるアプローチを取っています。
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また、こちらは冒頭でも説明したとおり、10月半ば頃におこなわれたPixelglyph保有者によるsnapshot投票により「オリジナルのPixelglyphs、Lil’Glyphs、および今後のゲームCC0ライセンスを提供する」という案が賛成100%で可決されたため、現在はパブリックドメインとなっています。
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Glyph Pets
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Glyph Petは、飼い主に引き取られ(adopt関数を呼ばれ)、そして愛される(addLove関数を呼ばれる)必要があるEthereumチェーン上のペットNFTです。
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Glyph Petは、2021年9月11日にLootの開発者であるdom氏によって発表された「WAGMIGOTCHI」にインスパイアされて登場した作品となっています。
◆育成系オンチェーンバーチャルペット
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) September 11, 2021
・誰でも体験可能
・ペットは死なないよう維持しなければならないので、gas代の高い今やるかどうかは考えた方が良い
・これは儲からないし、何も残らない
(NFTではなく「event」)
・「経験として」やってみたい人だけ触ってくれhttps://t.co/jarWs2lo7f https://t.co/sgG39xOlLz
イメージとしては、たまごっち的な育成ゲームをEthereumチェーン上でおこなったものであり、要はお世話することに対して高額なgas代がかかります。
それゆえに、WAGMIGOTCHIも当時あまり多くの人にお世話してもらえなかったのですが、高額なgas代を支払ってでも世話し続けた心の温かい人には、高価なプレゼント(NFT)が贈られたことも記憶に新しいです。
Glyph-o-Lanterns
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2021年のハロウィンに、Pixelglyph保有者に対してエアドロップされた、Polygonチェーン発行のNFT。
Glyph-o-Lanternsに関しては、コンポーザブルかどうかはさておき、運営による季節/イベント行事ごとのエアドロップという行為に対して、やる気が感じられて良い試みだと思い紹介しました。
まとめ
本記事では、コンポーザビリティの高さが生み出す地続きなNFTをテーマに、Pixelglyphとそこから派生したAudioglyph・Synthopia等プロジェクトについて概要と仕組みなどを解説しました。
本記事が、Pixelglyphをはじめ、コンポーザビリティの高さが生み出す地続きなNFTについて理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立ったのであれば幸いです。
また励みになりますので、参考になったという方はぜひTwitterでのシェア・コメントなどしていただけると嬉しいです。
💡Pixelglyphについて
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) December 10, 2021
✅フルオンチェーン
✅CC0
✅コンポーザビリティの塊
なNFTと、その派生プロジェクトを徹底リサーチ👀
各NFTの概要はもちろんのこと、『地続きなNFT』について分かりやすく徹底的に解説🔥
励みになるので、参考になりましたら拡散の方お願いします🙏https://t.co/oM0tyjLjzR
現在では多種多様なNFTが世に溢れていますが、やはり筆者個人としては多くのNFTやDeFi、オープンメタバースの世界が繋がり合う世界に可能性を感じているので、本メディアではそのような未来のイメージに近いものを中心に解説していきたいと、改めて感じました。
そういった意味で、Pixelglyphとそこから派生していく地続きなNFTプロジェクトについては、今後も引き続き情報を追っていきたいと考えています。
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