今回は、Lootから派生したNFTの一つである「HyperLoot」というプロジェクトについて紹介・解説していきたいと思います。
Lootデリバティブの記事は、正直あんまりウケが良くないのは十分承知の上で書いているのですが、来たるべき時に備えてあと10個くらいは紹介記事を書いておきたいのでしばらくお付き合いくださいませm(_ _)m
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) December 25, 2021
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🆕記事をアップしました🆕
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) January 15, 2022
今回は、CC0×Lootverseプロジェクト「HyperLoot」について解説しました📝
現時点ではリリース前ですが、LootのLayer2エコシステムとして期待できる点をピックアップしてご紹介🔥
励みになるので、参考になりましたら拡散の方お願いします🙏https://t.co/Vf168DuYOK
でははじめに、この記事の構成について説明します。
まずは「HyperLoot」がどのようなNFTプロジェクトなのか、概要などについて簡潔に紹介してまいります。
次に、HyperLootのNFTの詳細について、執筆時点で発表されている内容などを元に深掘りしてまいります。
最後に、HyperLootのNFTのどの点が面白いのか、またLootverseの世界においてどのような役割を果たすのかについて、今後の展望も交えて筆者なりの見解を解説してまいります。
本記事が、Lootの活用事例の一つである「HyperLoot」の概要・注目ポイントなどについて理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
In the original Japanese:https://t.co/RAB2sVKFHf pic.twitter.com/QBFRfgpoPW
— Loot (@lootproject) February 1, 2023
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的または投資上のアドバイスとして解釈されることを意図したものではなく、また解釈されるべきではありません。ゆえに、特定のFT/NFTの購入を推奨するものではございませんので、あくまで勉強の一環としてご活用ください。
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「HyperLoot」とは
概要
HyperLootは、Lootの上位レイヤーに位置する「レイヤー2のビルディングブロック」であり、The Layer-2 of Lootとしてつくられたプロジェクトです。
LootというNFTプロジェクトを「プロトコル(Layer1)」として捉え、それを元にLayer2エコシステムであるHyperLootがつくられ、さらにそれを元にLayer3で
- アニメ
- ゲーム
- PFP(プロフィール画像)
- Hyperverse(HyperLootを用いたMetaverse)
- 本
- 映画
などをボトムアップで生み出していこうとしています。
- 2Dアセット(jpeg, png)
- 3Dアセット(glb, obj)
を提供予定となっています。
2DアセットはPFPとして使えることはもちろん、3Dアセット含め、Hyperverseへのアクセスを許可するユーティリティが付与されるのではないかと考えられます。
また、HyperLootのNFTは、
- Loot
- mLoot
- Genesis Adventurer
のバッグ(鞄)の中にあるアイテムに基づいて、Traits(特徴)やビジュアルが生成されます。
HyperLootを理解するにあたり、Lootverseでプロトコルとして機能するLootそのものの前提知識は欠かせないので、まだ概要を理解されていない方はこちらの記事をぜひご一読ください。
チームメンバー
「HyperLoot」は、執筆時点では以下の3名を中心に運営されています。
- Herin Kim(@herinkc):フルスタック&バックエンド(Solidity)エンジニア
- Thanakron Tandavas(@tandavas):UIデザイン&フロントエンドエンジニア
- Wanchana Intrasombat(@VictoriorCG):デジタルアーティスト
「HyperLoot」NFTの詳細
次に、HyperLootのNFTの詳細について、執筆時点で発表されている内容などを元に深掘りしてまいります。
ロボットにした理由
HyperLootは人間ではなく、ロボットが題材として用いられています。
これは、性別に基づいたキャラクターにしたくなかったからであると、Loot Town Square #7で述べられていました。
エコシステム
2021年12月14日時点での、Loot/MLoot/Genesis Adventurerの供給量とホルダー数のステータス内訳は以下です。
Loot | MLoot | Genesis Adventurer | |
---|---|---|---|
現在の供給量 [個] | 7,779(8,000個中) | 125,312 | 374 |
ホルダー数 [人] | 2,508 | 22,186 | 169 |
レアリティ
HyperLootのレアリティは、コミュニティによって決定されるようになっていて、事前に定義されていません。
どのHyperLootがレアになるかは、Loot/MLoot/Genesis Adventurerのどのバッグを元にMintされるか、そして人々が何を選ぶかによるため運営チームには何の権限もないそうです。
また、Loot/MLoot/Genesis Adventurerにあるバッグのアイテムに加え、HyperLootではさらに3つのtraits(特徴)が独自のカスタマイズで導入されます。
- Face(顔)
- Eyes(目)
- Background(背景)
これらのtraits(特徴)は、Mintの際に各自で選択できるようになっていますが、ランダム化を選択することもできるみたいです。
ドロップ
HyperLootの総供給数は20,000個、Mint価格は1つあたり0.05ETHとなる予定です。
以下は、ホルダーごとに供給がどのように割り振られるかの内訳です。
- トークンID:#1-8000
- 供給量:8,000個
Loot #1-7777, 7836, 7881の保有者は、全く同じトークンIDのHyperLootをMintすることができるようになります。
オーナーがいないLoot #7778〜8000は、100%をgiveaway用としてチームがMintします。
(この部分はチームは一切保有しない予定)
- トークンID:#8001-19593
- 供給量:1,000個
- => Discordの”early adventurers”ロール保持者用:243個
- => Discord/Twitterでのはたらき:757個
ユーザー1人につき1つのアドレスをホワイトリストに登録することができ、1つのHyperLootをMintするためには1つのmLootが必要になります。
また期間中にMintされなかったホワイトリスト分は、一般セールで販売される予定です。
- トークンID:#8001-19593
- 供給量:10,593個
mLootを保有していれば誰でもHyperLootを1つMintすることができます。(※先着順)
- トークンID:#19594-19993
- 供給量:400個
Genesis Adventurerを保有していれば誰でもHyperLootを1つMintすることができます。
400個のHyperLootは、Genesis Adventurer保有者のために時間制限なく確保されています。(※先着順)
- トークンID:##19994-20000
- 供給量:7個
Lootのアイテムから形成できるフルセットは全部で7つで、フルセットは、現時点ではどのlootバッグにも存在しません。
- Dragonフルセット
- Demonフルセット
- Divineフルセット
- Leatherフルセット
- Linenフルセット
- Ornateフルセット
- Silkフルセット
HyperLootホルダー向けのgiveawayキャンペーンイベントとして残しておくとのことです。
「HyperLoot」の今後の注目ポイント
最後に、HyperLootのNFTのどの点が面白いのか、またLootverseの世界においてどのような役割を果たすのかについて、今後の展望も交えて筆者なりの見解を解説してまいります。
CC0(パブリックドメイン)
CC0ライセンスであることは、
- memeが活発になる
- コピーが多く作られオリジナルの価値が高まる
- 実質オリジナルの広告をユーザーが勝手におこなってくれている
- 著作権などの法的コストを大幅に削減できる
など、個人的にもメリットが大きいと感じていて、特にコレクタブル系NFTプロジェクトにとって大きな追い風となると期待されます。
とはいえ、あくまで現時点で「CC0×NFT」は実験段階のフェーズであることには留意が必要です。
ちなみにCC0ライセンスについては、以前書いた「Nouns」というNFTプロジェクトでも採択されているので、よければ合わせてご覧ください。
ライブラリやパッケージを提供予定
HyperLootの上に何かを構築したいと思いついても、なかなか個人や小規模の企業では予算/人員などのコスト負荷が大きいという課題があるでしょう。
その解決、ならびに、HyperLootを用いたプロダクト開発をおこなうインセンティブを与えるために、HyperLootのNFTに加えて以下のようなものを運営チームから提供してもらえるそうです。
- ライブラリ(js, carthage/swiftPM(iOS), etc)
- オープンソースファイル(photoshop, svg)
コミュニティの巻き込み方が上手
Whitelist Event #9 ⚔️
— HyperLoot (@hyperloot_) January 3, 2022
HyperLoot needs meme🔥🤖
1) Create a meme using any of the 4 eyes in this tweet.
2) Reply your meme to this tweet.
3.1) The team will choose 10 memes we like for a WL 🙌
3.2) Top 3 most liked memes will be given 1 FREE HyperLoot + 1 WL spot!
LFG 🚀 pic.twitter.com/h5XG6NlPOq
memeの重要性は、NFTプロジェクトの歴史が証明しているといっても過言ではないでしょう。
HyperLoot運営チームも当然そのことを理解していて、上ツイートのように素材提供までおこなってmemeイベントを開催しています。
また、メタデータに含まれる独自のカスタマイズ要素Face(顔)を投票によって決めさせることで、コミュニティドリブンな開発を実現しようとしている点なども、非常に興味深いです。
Blitmapとのコラボに期待
we like the @blitmap pic.twitter.com/ljhjkPX3pb
— HyperLoot (@hyperloot_) January 13, 2022
Lootの開発者であるdom氏の作品「Blitmap」とのコラボを匂わせる投稿がありました。
BlitmapはCC0(パブリックドメイン)のフルオンチェーンNFTであり、すべての情報をEthereumチェーンから参照することができるので、On-Chain Composableを実現するコラボになるのではないかと期待しています。
Blitmap is now public domain. 🚀https://t.co/nS2SL2Y2jO
— Blitmap (@blitmap) August 12, 2021
HyperLootがLootから派生している作品であること、そしてCC0プロジェクトであることから、今後Hyperverse, ひいてはLootverseで多くのプロジェクトの土台となる可能性を秘めていて、非常に今後が楽しみなプロダクトです。
まとめ
本記事では、「HyperLoot」の概要や面白い点、また筆者の見解も踏まえた今後の注目ポイントなどについて解説しました。
本記事が、Lootの活用事例の一つである「HyperLoot」の概要・注目ポイントなどについて理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立ったのであれば幸いです。
LootというNFT自体がフルオンチェーンでコンポーザビリティの塊なので、今回紹介したHyperLootのような『地続きなNFT』を生み出しやすい環境になっています。
本メディアでは、HyperLootだけでなく、他にもLootのNFTから派生したNFTについて引き続きたくさん紹介・解説していきたいと考えておりますので、Loot周りの情報をキャッチアップしたいという方はぜひ今後ともご活用いただけますと幸いです。
HyperLootの記事書いて公式Discordに「こんなの書いたよ〜」って言ったらすごいお返しもらった https://t.co/XAj5Cs4fbQ pic.twitter.com/lA9ztNHeo2
— でりおてんちょー|derio (@yutakandori) January 15, 2022
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