ウォレットの活動に基づいたビジュアルを生成|Phiの新NFTプロジェクト「Wawa」について解説

今回は、先日Phiがローンチした新たなNFTプロジェクト「Wawa」について解説していきたいと思います。

「Phi」についての概要は以下の記事に詳しくまとめているので、興味がある方はこちらをご参考ください。

さて、先日Phiチームから突如としてアナウンスされたWawaというNFTプロジェクトですが、既存の多くのNFTプロジェクトとは異なる実装や思想を持っていることもあり、非常に興味深いものと感じています。

クリプトの文脈やmemeが各キャラクターのストーリーに織り込まれているほか、Ethereumのヘビーユーザーがヒエラルキー上位に位置する設計や、CC0ライセンスの採用など、弊メディアの読者が注目するであろう要素が多数盛り込まれています。

それぞれの要素がどのように連動し、Wawaの魅力を形成しているのか、そして、これらの独自性がWawaを単なる一つのNFTプロジェクトとは異なるものにしているのか。

これらについて本記事で詳しく探ることで、皆さんのWawaに対する理解を深めていただきたいと思います。

また、最後の章では共同創業者であるconsomeさんへのインタビュー内容を掲載しています。Wawaの着想に至る背景や思想に関心がある方は、そちらも合わせてご覧いただけると幸いです。

ということで本記事では、Wawaの概要や実際のミント手順、Phiのエコシステムの中で今後どのような役割となると期待されているのかなどについて、解説していきたいと思います。

でははじめに、この記事の構成について説明します。

STEP
「Wawa」とは

まずは、今回Phiチームによって構築されたWawaというNFTコレクションについて、その概要やポイント、実際のミント手順の流れなどを外観していきます。

STEP
Wawaのユニークなポイントとその真意について考察

続いて、第1章での内容を基に、Wawaのユニークな特徴や背景にある真意について、筆者の見解を交えて考察していきます。

STEP
Wawaの共同創業者にインタビュー

最後に、共同創業者の一人であるconsomeさんに、Wawaを設計した背景やその意図などについて詳しく取材しつつ、雑談も交えて会話形式でお届けします。

本記事が、Wawaの概要やユニークなポイント、共同創業者の思想や実装の背景などについて理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的または投資上のアドバイスとして解釈されることを意図したものではなく、また解釈されるべきではありません。ゆえに、特定のFT/NFTの購入を推奨するものではございませんので、あくまで勉強の一環としてご活用ください。

イーサリアムnaviの活動をサポートしたい方は、「定期購読プラン」をご利用ください。

定期購読プラン」は現在、トライアル期間を設けているため、初回は30日間無料でプランにご登録いただけます。この機会にぜひお試しいただき、サービスの魅力を体験していただければ幸いです。

※ 1ヶ月間の無料トライアル期間終了後に、自動的に有料プランへと移行します。
※ 無料トライアル期間中にご解約いただければ、ご利用料金は発生いたしません。


目次

「Wawa」とは

出典:wawa.philand.xyz

概要

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

Wawaは、Phiチームによって構築された「ウォレットの活動に基づくNFTコレクション」です。

多くのNFTプロジェクトでは、ランダムなtraits(特性)を持つことで外見や一意性が決まることが一般的ですが、Wawaの特徴は『オンチェーン履歴に基づいてtraitsが決定される』点にあります。

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

例えば上の画像の通り、特性や外見はWawaをミントするウォレットアドレスのオンチェーンの活動履歴に基づき決まります。

  • 被り物(Headwear)
    • Ethereumウォレットの最初の取引日から決定され、それが早ければ早いほど、よりレアな特性や外見を獲得できる
  • 目(Eyes)
    • Ethereumウォレットで実行したトランザクションの数から決定され、取引回数が多ければ多いほど、よりレアな特性や外見を獲得できる
  • 胸郭(Chest)
    • Phi Questで達成したPhi Active Rankによって決まり、ランクが高いほど、よりレアな特性や外見を獲得できる
  • 身体(Body)
    • すべてのWawaに共通の特性で、外見はEthereumウォレットアドレスによって決まる
  • 足(Legs)
    • Ethereumウォレットで実行した取引の中で最も高いガス価格(つまり最大gas price)によって決まり、ガス価格が高ければ高いほど、よりレアな特性や外見を獲得できる

詳細は後ほど触れますが、一度ミントされたWawaのキャラクターは、保有者のPhiの土地に配置され、チャットを通じてコミュニティのメンバーと交流できるようになっています。

また、Wawaは『冒険・遊び・つながり、そして何らかの偏見から解放され、真の自分を表現する自由を象徴しているものである』とも謳われています。

派閥について

Wawaには以下4種類の派閥があり、ユーザーはミント時にどの派閥に属するか(キャラクターを選択するか)を、任意で決めることが可能です。

derio

イメージとしては、ポケモンで最初の3体のキャラクターから1体を選ぶ感覚に近いです。

  1. Prima(ノーマル)
    • Primaは、Wawaの原種であり、人間との接続を初めて形成したもので、すべての他の勢力が生まれた勢力である
    • 社交的であり、互いに遊びやコミュニケーションを求める性質を持つ
    • Primaの特性は、新しいことを創り出す愛と絶え間ない起業家精神に動かされる
    • 彼らは新しい創作物を築くだけでなく、他の勢力との間に橋を築き、他の多くの勢力が結束する”接着剤”としての役割を果たす
    • すべての勢力が一つの旗の下で調和して生きるが、それぞれの信念と目標を保持する世界を信じている
  2. Zook(動物)
    • Zookは、Wawaの世界のプロテクターとして自らを位置づけている
    • すべての生命が等しく重要であり、平等な尊重を受けるべきと信じている
    • 他の勢力を尊重し、常に外部の者を歓迎して、知識を共有する
    • Wawa世界が悪意のある力に脅かされると、他の勢力はZookに向かう
    • Zookの主要な任務は、世界を健康に保つことであり、そのために休むことなく働いている。それゆえ、他の勢力と交流する時間が少ない
  3. Mecha(機械)
    • Mechaは、不思議の雲の中で生活し、そこから素晴らしい創作物が生まれる
    • 技術の力と進歩をさらに進めるという不動の欲望が、Mechaの中心にある
    • 彼らは自分たちの仕事に絶対的な誇りを持ち、その秘密を鉄のように守っている
    • 他の勢力とはほとんど交流せず、常に互いに密接に連携している
    • 感情は進歩を妨げると信じており、純粋な理論と論理だけが最も偉大な発見につながると考えている
  4. Flavo(食)
    • Flavoは、食べ物への深い愛を持っている
    • 食べ物は彼らにとってコミュニティを築く手段であり、他の勢力との深いつながりを持つ方法
    • 彼らは平均で一日に12回の食事を取り、そのエネルギーを新しいアイディアや技術の発展に利用している
    • 他の勢力の料理や創作物に自らの特色を加えることが好きで、これが時折軽い対立を引き起こすこともある
    • 一方で、Flavoは争いが起きると、フラボは他のすべての派閥を有名な全25品のコースの宴会に招待し、その楽しい雰囲気で対立を解消する能力がある

このように、それぞれの派閥には明確なテーマや世界観があり、Wawaの外見にも反映されていることが分かります。

ペットについて

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

ペットはWawaの仲間であり、Ethereumウォレットアドレスごとの「Uniswapでの取引などのオンチェーン活動」などに基づいて生成されるtraitsの一部です。

次節で詳しく解説しますが、Wawaをミントする際にペットをアンロックするには、各ペットに特定されたオンチェーンアクティビティを1つ以上達成する必要があります。

執筆時点におけるオンチェーンアクティビティ条件には、以下のようなものがあります。

  • Phiの土地を保有している
  • HyperLoot NFTを保有している
  • Polygonメインネットで50回以上取引を行ったことがある
  • LensHandleを保有している
  • Ethereum上のCurve Liquidity Poolに資金を提供したことがある
  • EthereumのUniswap V3で10回スワップしたことがある
  • ENSドメインを保有している
出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

上記の条件を満たした場合、ペットがアンロックされ、Wawaをミントする際にペットを選ぶことが可能となります。

derio

ペットを絶対に手に入れたい方は、Wawaをミントする前に必要なオンチェーン活動を行うことで条件をクリアできます。

ミントの流れ

最後に本節では、実際にWawaのNFTをミントする際の手順やその流れについて、筆者の体験を基にスクリーンショットを添えて解説していきます。

出典:wawa.philand.xyz/mint

まず、ミントページにアクセスし、ウォレットを接続します。その後、画面下部の「Get Started」ボタンをクリックしてください。

続いて、4つのキャラクターからお好きなものを選んでください。筆者は今回、一番右にある「Flavo」を選びました。

「Scan Wallet」をクリックした後、約30秒待ちます。

ペットを選択できる方は、お好きなものを選んでください。選択権のない方は「No Pet」を選んでください。

ミントの準備が完了したら、「Mint for 0.05 ETH」と表示されるので、それをクリックして署名を行ってください。

これで、Wawaのミントが完了しました。他の3つのキャラクターも希望する方は、同じ手順で取得することができます。

Wawaのユニークなポイントとその真意について考察

前章では、Wawaの概要やミント手順について詳しく解説しました。

本章では、その内容を基に、Wawaのユニークな特徴や背景にある真意について、筆者の見解を交えて考察していきます。

本章で取り上げるWawaのユニークポイントは、以下の3つです。

  1. Ethereumヘビーユーザーがヒエラルキー上位になる設計
  2. CC0ライセンスを採用
  3. 「遺伝子情報」という余白

Ethereumヘビーユーザーがヒエラルキー上位になる設計

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

見出しは少し誤解を招くかもしれませんが、要するにEthereumチェーン上で以前からの活動履歴がある、あるいは多くのトランザクションを行ってきたウォレットアドレスの持ち主には利点がある設計になっています。

多くのNFTプロジェクトは、投機的な魅力を高めるためにブラインドミント(ミント時にtraitsやアートワークが隠される方式)などのランダム性を採用することが一般的ですが、Wawaはそのような要素を持たず、「古参者が有利になる」設計です。

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

有利になるとはいえ、現在は発行制限数が設けられておらず、二次流通の売買を活発化させる設計ではありません。しかし、少なくとも一般的なモデルとは異なる独自の仕様を持っています。

この点に関してはPhiも同じですが、長期間にわたり多くのオンチェーン活動を行ってきた人がヒエラルキーで上位に位置する設計となっています。これはチームの思想や狙いとするターゲット層が伺える部分であると言えるでしょう。

CC0ライセンスを採用

出典:wawa.philand.xyz/cc0

WawaのアートワークはCC0ライセンスを採用しており、表現の可能性を広げるためにコミュニティに委ねています。

これにより、NFTホルダーだけでなく、誰もがアニメ、コミック、ゲームなどの派生作品の素材としてWawaを自由に使用したり、Wawaのキャラクターを主人公とする物語を創作できたり、物理的な商品を作成して販売したりできます。

出典:wawa.philand.xyz/cc0

なお、CC0の概要やCC0 NFTの可能性については、弊メディアではこれまでに数回記事で取り上げていますので、本記事では詳細を割愛します。

興味がある方は、以下の記事や「CC0」というタグが付けられた他の記事をご参照ください。

「遺伝子情報」という余白

出典:wawa.philand.xyz/whats-wawa

各WawaのNFTには、Geneと呼ばれる「64桁の2進数(0と1から成る)」が割り当てられており、これがWawaの遺伝子情報として扱われています。

このGeneに基づき、各Wawaに独自の名前が付与されていますが、現状では特定の目的や有用性は明確ではなく、Wawaエコシステムの拡張性を持たせるための要素として設けられています。

つまり、余白や解釈の自由度としての位置づけですが、これはLootエコシステムで見られたものと近い現象だと言えます。

LootのNFTが持つ解釈の自由度の高いtraitsは広く知られていますが、これは運営が特定の目的のために設けたものではなく、コミュニティがLootをベースにしてボトムアップ的に作品を創出するためのツールとして提供されたものです。

Wawaには「2進数の数列」と、それを文字列に変換した「名前」が設定されています。これを派生ゲーム内でのatk, def, hp, dexの数値として活用することなどが可能です。

参考までに既存のユニークな類似事例を挙げると、「LootDungeon」というランダムな英数字の文字列をマップ(地図)と捉え、それを基に「Mini mini Dungeon」という形式のダンジョンゲームを構築したといった事例が存在します。


以上の3点が、筆者がWawaに感じたユニークなポイントおよびその真意に関する考察です。

これらの実装から、Wawaがコミュニティ主導の開発を推進したいという意向が伺えるだけでなく、クリプトの文脈に精通した人々をPhiエコシステムへと引き込みたいという期待も感じられます。

最後に次章では、共同創業者の一人であるconsomeさんに、Wawaを設計した背景やその意図などについて詳しく取材しつつ、雑談やマニアックな考察まで含めて「定期購読プラン」登録者向けにまとめています。ご興味あればご覧ください。

Wawaの共同創業者にインタビュー


この続き: 7,053文字 / 画像10枚

この続きは、定期購読プラン (初月無料)メンバー専用です。今すぐイーサリアムnaviメンバーシップに参加しましょう!
ログイン

まとめ

今回は、Wawaの概要や実際のミント手順、Phiのエコシステムの中で今後どのような役割となると期待されているのかなどについて、解説しました。

本記事が、Wawaの概要やユニークなポイント、共同創業者の思想や実装の背景などについて理解したいと思われている方にとって、少しでもお役に立ったのであれば幸いです。

また励みになりますので、参考になったという方はぜひTwitterでのシェア・コメントなどしていただけると嬉しいです。

イーサリアムnaviを運営するSTILL合同会社では、web3/crypto関連のリサーチ代行、アドバイザー業務、その他(ご依頼・ご提案・ご相談など)に関するお問い合わせを受け付けております。

まずはお気軽に、こちらからご連絡ください。

みんなにも読んでほしいですか?
  • URLをコピーしました!
目次